時代が令和になろうとも、なかなか無くならないのが、姑による嫁いびりだ。なかには、経済的な搾取やモラハラをする姑も少なくないという。家族問題に詳しい弁護士の齋藤健博さんは「姑からの嫌がらせに関する相談は増えており、最近では借金問題が多いです」と話している。
姑が大きな財産を持ち、姑が経営する会社で嫁が働いている場合などは、姑がかなり優位な立場となることも多い。しかし、そんな状況に黙っている嫁だけではない。50代女性が、姑への反撃エピソードを明かす。
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夫の実家は資産家で、たくさんの財産を持っています。稼業は建築資材会社で、私は経理と事務を担当しています。
結婚して25年、私は毎日9~18時まで働いているのですが、これまで給料を払われたことがありません。月2回の休みも、義実家の家政婦として働かされています。そもそも会社は姑の実家が代々経営していたもので、婿養子の舅や夫は名前だけの代表取締役。実質的な決定権は姑が握っています。
一度、給料が欲しいと言ったときも、「あんたたちが住んでいる家は私のものよ。賃貸に出したら月に20万円は入るのにタダにしてやっているんだから、その分働くのは当然でしょ」などと取り付く島もありませんでした。気の強い姑に育てられた夫は気が弱く、私がいくら懇願しても、決して姑には逆らいません。
「このままでは一生搾取されて終わる」と悟った私は、「経理の仕事に生かすため」という理由で、簿記とファイナンシャルプランナーの資格を取得。さらに秘密裏に、会社の顧問弁護士や税理士を、私の知り合いに変え、会社内に自分の味方を増やすことに。