・9月7日-11日週に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。
○(日)4-6月期国内総生産(GDP)改定値 8日(火)午前8時50分発表予定
・予想は、前期比年率-28.5%
参考となる一次速報値は前期比年率-27.8%。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言などにより、経済活動が著しく停滞したことが要因。4-6月期法人企業統計調査で金融機関を除く全産業の設備投資額は、前年同期比-11.3%と大幅な落ち込みを記録しており、この結果を考慮すると、GDP改定値は速報値から下方修正される可能性が高い。
○(中)8月消費者物価指数 9日(水)午前10時30分発表予定
・予想は前年比+2.4%
参考となる7月実績は前年比+2.7%のやや高い伸びを記録した。中国中南部で洪水の被害が広がっており、一部食糧品の価格が大幅に上昇したことが要因。ただ、サービス部門の価格はおおむね低下しており、8月のインフレ率は7月実績を下回る可能性が高いとみられる。
○(欧)ECB理事会 10日(木)午後8時45分結果発表予定
・予想は、金融政策の現状維持
ECB専務理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏は「ECBは金融政策で為替を目標にしないがユーロ・ドル相場は金融政策から生じることを認識することが重要」との見方を伝えており、ECBがユーロ高の問題点について言及する可能性がある。FRBが期間平均で2%のインフレ率を目指す方針に転換したが、ユーロ高の一因となっており、ラガルドECB総裁のインフレ目標についての見解も注目される。
○(米)8月消費者物価コア指数 11日(金)午後9時30分発表予定
・予想は、前年比1.6%
参考となる7月実績は前年比+1.6%で6月実績を0.4ポイント上回った。家賃の伸びは鈍化したが、医療費は上昇した。8月については、家賃の伸びは鈍化する見込みだが、医療費や一部サービス価格の上昇が予想されることから、コアインフレ率は7月実績と同水準になる見込み。
○その他の主な経済指標の発表予定
・7日(月):(中)8月貿易収支、(独)7月鉱工業生産指数
・8日(火):(日)7月経常収支、(独)7月経常収支、(欧)ユーロ圏4-6月期域内総生産確報値
・9日(水):(中)8月生産者物価指数、(加)カナダ中央銀行政策金利発表
・10日(木):(日)7月機械受注、(米)8月生産者物価指数
・11日(金):(日)8月国内企業物価指数、(英)7月国内総生産、(英)7月鉱工業生産指数、(英)7月商品貿易収支
【予想レンジ】
・105円00銭-108円00銭