24時間戦えますか──。そんなキャッチフレーズが誇りでもあった時代のサラリーマンにとって、驚きの“改革”だ。みずほフィナンシャルグループは、みずほ銀行などグループ6社の社員約4万5000人を対象に、今年12月から「週休3日・4日制」を導入する方針を明らかにした。
対象は希望する社員のみ。週休3日制の場合、基本給は現在の8割程度、週休4日の場合は6割程度になるという。1日8時間勤務とすれば、“週に24時間戦えますか”のサラリーマンとなる。
このニュースが伝えられると、ネット上では〈働き方の選択肢が増えるのはいいこと〉〈介護や子育てに活用できる〉といった肯定的な意見から、〈給料減るなら意味ない〉〈リストラの一種では?〉といった意見まで賛否の声が溢れた。
近年、ユニクロや佐川急便など「週休3日制」を導入する企業が増えている。しかし、3大メガバンクの一角が「週休4日制」で週の半分以上を休みにするとなると、随分思い切った印象だ。
みずほFGに尋ねると、こう答えた。
「リストラや人件費削減などという話ではなく、あくまで社員のキャリアデザイン支援に力を入れ、働き方の拡充をし、優秀な人材を確保したいということです。組合とはこれから協議しますが、現時点では希望者は全員認める方針です」(広報室)
みずほFGでは2019年10月から副業を解禁しており、週休3~4日を選んだ社員も副業ができる。
「副業として認めているのは、自身で起業したビジネスやコンサルタント、講師など個人事業主として活動するもので、専門性の向上やセカンドキャリアに向けてのブラッシュアップに活用できるものです。ただし、他社と雇用契約を結ぶことは認めていません。増えた休日に大学院に通ったり、育児、介護に休日を使ったりすることも想定しています」(同前)