仏作って魂入れず、ではないが、コロナ対策の補助金や助成金は、制度はあるものの中身がわかりにくく、申請しても条件を満たさず受け取れないなど、利用者からの評判は悪い。まさかそれが政府の作戦とは思いたくないが、自分の生活は自分で守らなければならないというなら、制度を知って、もらえるものはガッチリもらうことが肝要だ。年内に手続きが必要なお金の制度をまとめた。
孫を世話する祖父母も対象
情報配信サイト「補助金ポータル」でコンサルタントを務める船木智史氏が指摘する。
「感染拡大でコロナに関する補助金や支援金が数多く登場しただけでなく、昨年の消費増税に伴って時限的に設けられた支援策や、通常の補助制度も数多くあります。
これらのお金は現物を“もらえる”だけでなく、通常より有利な条件で借りられたり、税金などの支払いが猶予されるケースもあります。こうした支援策や通年でやっている補助制度の多くは、年内もしくは年度末が締め切りです。条件が揃っているなら、期限内に手続きしておくべきです」
中には来年1月が申請期限のものもあるが、慌ただしい新年に準備を始めても間に合わない怖れや、コロナの影響で正月休みが延長される可能性もある。できれば年内に手続きを終えておきたい。
まず注目したいのがコロナ関連の支援策だ。
何かと物入りな年末年始に当座をしのぎたいということなら、コロナによる休業や失業などで生活資金に困った場合に借りられる「総合支援資金」。2人以上の世帯の場合、月20万円以内を3か月にわたって借りられ、総額は最大60万円となる。
休業などによる収入減で一時的に資金が必要になった場合は、最大20万円の「緊急小口資金」を借りられる。
「総合支援資金、緊急小口資金とも保証人なしで借りられます。貸付のため返済は必要ですが、利子は取られません」(同前)