「地元で人気の店は観光客が多くてうんざり」
一方で男性側の意見はどうだろうか。IT企業に勤務する20代男性・Cさんは、ご当地チェーン店、もしくはチェーン店の発祥の地なら認めてほしいと訴える。
「地元に進出していないチェーン店って、結構あると思うんです。旅行でもしないと行けないわけですし、ローカル感がいい。有名チェーン店の発祥の地を訪ねるのも、ここから全国に広がったんだってロマンに浸れます」(Cさん)
だが、Cさんのこうした趣向が裏目に出たこともあった。2年前、彼女との海外旅行での出来事。海外に進出した日本のチェーン店での食事を彼女に提案するも、「海外で日本食、それもチェーン店とか意味がわからない」と断られたことがあったそうだ。
「その国ならではのメニューもあるわけですし、海外で食べる日本食に興味があるんです。それこそ、逆に日本では食べられないものだと思う。結局、夕食は別で食べたあと、僕だけそのお店のものをテイクアウトしました」(Cさん)
出版社に勤務する30代男性・Dさんは、「ケースバイケース」としたうえで、「“地元ならでは”にこだわりすぎるのも違う」というスタンスだ。
「地元で人気の店は観光客が多くてうんざり。しかも、値段の割においしくないこともある。だからといって、地元の人が通うような店でも、常連客と店主がずっと話しているような店に入る勇気はない。やっぱりチェーン店の安心感は捨てがたいです」(Dさん)
旅先デートのチェーン店論争。旅先ならではの特別感を取るか、いつものチェーン店の安心感を取るか。それぞれに言い分があるようだ。