「とりあえず、なぜお金を貸してほしいのか、事情だけは聞くことにしています。ギャンブル以外のもっともらしい事情の場合は、とりあえず1万円までは貸します。人にお金を貸す行為は、戻って来ないことを念頭に“あげるつもり”じゃないとできない。もし1万円ですら返さなかったら、その程度の信頼関係だったとあきらめがつきます。実際に1万円貸した人で、音信不通になった人もいました」(Bさん)
PR代理店に勤務する20代の女性・Cさんは、基本的には「貸さない」スタンスだが、財布をなくした友人に2万円、新型コロナの影響で失業した友人には5万円を貸したことがある。こうした特別な事情がない限りは「貸さない」のがCさんの方針だ。
もちろん返してもらえるケースが多いというが、貸してもお金を返さない人もいる。しかしさらに厄介なのは、お金を貸さないと伝えると、急に怒り出す人だという。Cさんは嘆く。
「男友だちが、ソシャゲ(ソーシャルゲーム)で課金しすぎて、生活費が足りないから貸してほしいと言ってきたので、断りました。たぶん、生活費は建前で、借りたお金でまた課金するのが見え見え。すると彼は『お前は友人じゃない』『昔からお前は頑固だしケチだよな。だからモテないんだよ』と完全に逆ギレ。その後、音信不通に……。後日、他の友人同じことを頼んでいたと知り、本当に貸さなくて良かったと思いました」(Cさん)
お金の貸し借りはトラブルのもと。たとえ、親しい仲であっても慎重に判断したいところだ。