コロナ禍でのステイホームやリモートワークの浸透によって、自宅生活を支えるホームセンター業界は、販売額が前年比10%増加した。なかでも業界トップ、売上高4410億円を誇るカインズの躍進は著しい。その最前線にはカインズでしか手に入らないオリジナル商品や、商品陳列の工夫が目を引く。
「メンバーと呼ばれる店舗スタッフが毎朝売り場を回り、商品を使った生活のイメージが湧くような陳列を心がけ、常にお客さまが気持ちよく買い物できるよう売り場づくりをしています。そしてメンバーの声を集めて生活に根ざした商品開発を進める仕組みもあり、それがカインズにしかない商品につながっています」(広報部・猪股万莉子さん)
昨年11月にオープンした、売り場面積9167平方メートル・商品点数約8万点の朝霞店(埼玉県)を訪れた。同店は、デジタル技術を駆使した工夫が盛りだくさんの最新店舗だ。
店内に足を踏み入れると、案内ロボットが働いているのに驚かされる。「カインズくん1号」と名付けられているこのロボットが先導することで、商品探しもラクラクだ。
実際、カインズではデジタル化が進んでいる。店舗に備えられているタッチパネルに商品名やキーワードを入力すると、売り場までのルートが一発表示。同社が開発した「カインズアプリ」は、スマホで売り場検索もできる。