サウナブームが到来する前からある施設の場合、女湯にサウナがなかったり、女湯のサウナに水風呂がなかったりするケースは少なくないようだ。しかし、新しくできた施設でも同様のことがあるという。
「近所に新しく大きなスポーツジムができて、そのチラシが家の郵便受けに投函されていたんです。大浴場もサウナもあって、良さそうだなと思ったら、『水風呂は男性用のみ』と書いてありました。その代わり、女性専用のマッサージチェアと溶岩浴の施設があるんですが、サウナファン的には“それよりも水風呂をくれ”としか思わない。もう少し女性サウナファンのことも考えてほしいです」(Bさん)
その一方で、サウナファンが増えたことで、マナーの問題も浮上しているようだ。サービス業で働く30代の女性・Cさんはこう話す。
「女湯だけに限ったことではないと思うのですが、何人かグループで来ている人が、狭いサウナの室内でずっとおしゃべりをしていることがあります。こうしたご時世ですし、他のお客さんがいる時はちょっと静かにしてほしいと思います」(Cさん)
各地のホテルのサウナに入っているという前出・Aさんも、思うところがあるようだ。
「街なかにある銭湯などの場合、大体、常連さんがいます。さらに、そこのサウナだけのローカルルールみたいなものがあって、初めて行くと戸惑ってしまうこともある。知らずにルールを破って嫌な思いをさせるのは避けたいし、こちらもサウナを堪能できないので、地元の常連さん御用達みたいなサウナにはあまり行かないようになりました。
そうした理由から、私は基本的に常連があまりいなそうな、ホテルのサウナに行きます。だからこそ、ホテルの女湯のサウナの設備が微妙だと、がっかりしてしまうんです」(Aさん)
今後のサウナブームのさらなる発展のためには、どれだけ女性客たちを満足させられるかどうかにかかっているのかもしれない。