きれいになりたい別れを盛大に演出したい、希望校に合格したい、結婚したい……。すべて自力で実現する人もいるが、いまどきはその道のプロの力を借りて効率よく希望をかなえる人も少なくない。しかし、そんな百戦錬磨のプロすら成功へ導けなかったケースもある。できる人、できない人の境界線はどこにあるのだろうか──。
「最初に来店された時点で、やせてきれいになると確信を得られる人と、途中でやめてしまうだろうな、という人がわかります」
とは、都内でサロンを経営するエステティシャン歴30年以上のSさんだ。
「服を脱ぎ散らかす、シャワールームやトイレをきれいに使えない。そういっただらしない一面があったり、周囲に気配りできないかたは、たいてい結果が出る前にやめてしまったり、不満があると店のせいにしてクレームをつけてきますね」(Sさん)
こういう自分にだけ甘い身勝手な性格の人は、つらいことがあると言い訳をしたり、人のせいにするため、自制が必要なダイエットや美容のための努力を続けるのは難しいのだという。
できない人の特徴はどの業界でも共通
予備校講師歴15年のTさんは、どんな生徒を見てきたのか。
「甘ちゃんタイプは、受験でも成功しません。自分の将来は周りがなんとかしてくれると思い込み、自分を客観視できない生徒は、受験も他人事。だから、ここぞという場面でガッツが出ないんです。失敗は親や塾のせいだと思っているから反省もなく成長もありません」
特に三者面談では、合否の可能性が判断しやすく、親に対して反抗はしないものの、あきらめやおびえた態度をとっている子供は、ある程度まで成績が達しても、いま一歩伸びないという。