コロナ禍で急速に浸透するキャッシュレス化と同時に、ポイントカードのアプリ化も進んでいる。おかげで財布が軽くなったことを喜ぶ声がある一方で、ちょっとした面倒くささを感じる人もいるようだ。
「ひと昔前なら『ポイントカード作りませんか?』と言われていたのが、『ポイントアプリ入れませんか?』というフレーズに変わって、また別の煩わしさがあります」
そう嘆くのはメーカーに勤務する40代の男性会社員・Aさんだ。ポイントアプリ導入を勧誘してくる店が増えたことで、レジで手間取ってしまうことも多くなったという。
「『今ならポイント3倍』『次からポイントが使えます』といった感じで、店員にポイントアプリを入れるように勧誘されるので、ついついインストールしようとするんですが、意外と手間取るんですよね。生年月日やメールアドレスなどの個人情報を入力して、そのアドレスに送られてきたメールからの認証が必要なことも多い。メールが届かなかったりして、なかなかアプリがインストールできないと、レジで自分の後ろに行列ができてしまうんじゃないかと気が気でありません。
最初の会員登録ではカードを作らされ、後から『自分でウェブにアクセスして、そこでやっと本登録』みたいなシステムのものがあって、本当に面倒くさいです」(Aさん)
PR業界で働く30代の女性会社員・Bさんは、多すぎるポイントアプリに辟易としている。ポイントを「捨てる」ことが増えた。
「カードを持ち歩かなくて良いのはありがたいんですが、店ごとのアプリが増えすぎてしまっています。会計時にアプリを探すのも大変……。最近は、ポイントを貯めたほうがお得なのがわかっているのですが、アプリのインストールは断り、『もうポイントはいらない』と割り切ることも増えました」(Bさん)