微アル商品にかけた思い
――今春発売した「スーパードライ 生ジョッキ缶」は供給が追いつかず一時販売休止になるほどの大人気となりました。
勝木:「生ジョッキ缶」は想定以上に高い評価をいただき、うれしく思っています。その一方で、供給不足で各方面にご迷惑をおかけしてしまいました。この商品の最大の狙いは「コロナ禍でも“お店のビール”を楽しんでいただくこと」です。
飲食店で生ビールを飲む機会が激減したいま、ご家庭でもお店で注がれるような、細かい泡立ちのビールを味わっていただきたい。その良さを分かってもらい、また飲食店で生ビールを飲んでもらえるようにしていきたい。
「スーパードライ」の缶商品の販売ボリュームは年間で4000万ケースぐらいですが、「生ジョッキ缶」はまだその1割程度。今後も「スーパードライ」の美味しさを国内外に周知していきたいですね。
──「スーパードライ」以外で注力している商品は?
勝木:今年発売したアルコール度数0.5%の微アルコール商品「ビアリー」です。今後のアサヒを支える商品として期待しており、6月29日には第2弾商品「ビアリー 香るクラフト」を首都圏・関東甲信越エリアの1都9県で発売しました。今後も微アルカテゴリーの商品をどんどん拡大していきたいですね。
2025年までにアルコール度数3.5%以下の商品の販売容量構成比率を、現状の6%から20%まで引き上げていく計画です。
──微アルコールの商品を拡充するのはなぜ?
勝木:日本の成年人口のうち、日常的に飲酒するのは4分の1というデータがあります。つまり「大人の4人に3人はアルコールを日常的に飲まない」ということ。
その中には「お酒の風味は楽しみたいけれどアルコール分はそれほど必要ない」という方が多くいらっしゃる。そういう人たちに届く商品を作りたかった。