発売の年はツイッギーが来日し、日本にも空前のミニスカートブームが到来。また、ベトナム反戦運動から生まれたヒッピースタイルも流行しており、当時のリカちゃんも、ミニスカートやパンタロンなど、流行の装いをまとっていたという。
昭和のおもちゃ界に一大旋風を巻き起こしたリカちゃんが、着せ替え人形のアイコン的存在となったのは誰もが知るところ。しかし、その後、平成・令和と時代の変遷とともに、さらなる進化を求めて、さまざまな新技術が導入されていることはご存じだろうか。
「たとえば、現在リカちゃんシリーズの中で売り上げトップを誇る『ゆめいろリカちゃん』には、温度変化で髪の色が変わる画期的な素材を採用しています」
髪を握っていると紫色から水色に、付属のスティックで冷やすとピンクに変わる、その変化が子供たちに大人気だ。
また、リカちゃんは公式ツイッターをしている。現在フォロワー数は13万5000以上(2021年9月現在)というから驚くばかり。その内容といえばファッションコーディネートの提案やスイーツのレシピから、偉人の格言の紹介まで多岐にわたる。
「フォロワーは、大人の女性が中心です。昔リカちゃんで遊んだかたがほとんどで、懐かしいだけでなく、明るくかわいいリカちゃんに癒されたいというニーズも多いようです」(リカちゃんのマーケティングを担当するタカラトミーの向井さん)
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2021年9月30日・10月7日号