自分の家や実家にある不用品をなんとなく捨ててしまっている人も多いことだろう。しかし、ガラクタ同然と思っていた物が、驚くような高値で売れる可能性はある。
実際、ステイホーム中に不要品の整理をした人は少なくないようで、緊急事態宣言の全面解除後初の日曜日だった10月3日、大阪府吹田市の万博記念公園で開かれたフリーマーケットには100以上のブースが並び多くの来場者で賑わった。都内でも護国寺骨董市をはじめ、各地で骨董市やフリマ市場が活況を呈している。
また、わざわざ市場に足を運ばなくても、買取業者に一本電話するだけで、家まで査定に来てくれるサービスもある。
では、具体的にどんな物が売れるのか。例えば、かつて自分が熱中していた趣味や娯楽で使っていた物も想像以上の額で売れることがある。
代表的なのがカメラで、デジカメに買い換えたから「古いフィルムカメラはもういらない」といって、簡単に捨ててしまうのは早計だ。遺品整理業者であるエコロ・ダイレクト社長の望月信久氏はこう語る。
「最近、フィルムカメラは人気が高く、レンズに価値があります。ある程度古い物のほうが高く売れ、ハイブランドであれば、数十万円の値段がつくこともありました」
ほかにも将棋盤や囲碁盤も、使われている材質によっては5万円以上の高値がつくことがあり、釣り竿も比較的高く売れるという。買取価格比較サイトを運営するウリドキ社長の木暮康雄氏がいう。
「ミニカー、ラジコン、プラレールは売れる物の定番です。一度査定してもらうと良いでしょう」
金券では、テレホンカードが狙い目だ。景品や贈り物として、さまざまな図柄のテレホンカードが発行されたが、今ではほとんど使う機会がなく、引き出しの奥などに放置している人も少なくないだろうが、実は国内外で買う人が多いという。
「未使用品の場合、度数によって値段が変わり、販売価格の大体75%が相場です。さらに特別な図柄だとプレミアがつく物もあります。一般的なテレカとは別のアイドルグッズ扱いになる物もあり、思わぬ高値で取引されます」(木暮氏)