「通話専用」と「通話以外」
都内に住む営業職の高木さん(仮名、40代男性)は、元々スマホとガラケーの2台持ちだったのを、スマホの2台持ちに移行した。
「学生時代のときから使っていたガラケーは最近スマホに機種変更。それとは別に、スマホをもう1台契約しています。ガラケーから機種変した方のスマホは基本的に通話専用。もう1台のスマホは、ネットやゲーム、音楽プレイヤーなどといった通話以外の用途に使っています」
高木さんが持つ2台のスマホは、それぞれ異なるキャリアだ。
「仕事でいろいろな地方に行くことが多く、場所によっては電波が繋がりにくいこともあるんです。そういう時、異なるキャリアのスマホを2台持っていれば、保険になるかなと思って。充電も、片方が切れそうな時にもう1台あると安心です」(高木さん)
仕事の電話をしながら、もう1台のスマホで調べごとができるなどのメリットもある。
「仕事柄、お客様からいろいろと電話で質問をされることが多く、出先で電話をとった場合、すぐに答えられないこともあるんですよ。でも、スマホが2台あると、電話しながらもう1台のほうでネットを開いたり、メールを確認したりできる。ノートパソコン感覚で重宝しています」(高木さん)
通信費を抑えるために試行錯誤
スマホの2台持ちには様々なメリットがあるとはいえ、当然ながら料金はその分多くかかってしまうのも事実だ。
「通話用のスマホは大手キャリアのデータ通信をあまり使わないプランで、もう1台のスマホは格安SIMのデータ通信メインのプランにしています。月々の料金はいろいろな割引も加味して2台で1万円くらいですかね。データ通信量が超過した場合は追加のデータを購入することもあるので、料金は結構増減します。
1台持ちの人よりはたしかに多く料金は払っているとは思いますが、できるだけ最適なプランを選んで通信費を抑えられるように、試行錯誤はしています」(高木さん)
前出・太田さんは、2台持ちはしていても、仕事用のスマホを使う頻度は、どんどん減ってきているという。
「最近のリモートワークでは、音声通話もパソコン上でやることが多くて、スマホを使わない。着信が1週間以上ないこともありました。あと、2台持ち歩くのは単純にかさばります(笑)。1台ならポケットに入れられるど、2台だとかばんに入れて持ち歩かないと、邪魔になってしまう。オタ活と仕事の線引きはしっかりしたいところだけど、そろそろ仕事用のスマホを解約してもいいかなと思い始めています」(太田さん)
上手く活用すれば便利なスマホの2台持ちだが、持て余してしまっては意味がない。本当に2台分の料金を払う必要があるのか、しっかりと見極める必要がありそうだ。