「飲み物はどうなさいますか?」。飲食店に行けば、メニューとともに飲み物の注文を促される場合が多く、オーダーする人は多いだろう。だが、ドリンクを頼まず、無料の水で済ませるという人たちも存在する。もちろん「ワンドリンク制」など、ドリンクの注文が必須であることをうたっている店を別にすれば、注文するかしないかは客の自由のはず。「有料ドリンクを頼まない」という人たちに、その言い分を聞いてみた。
ハンバーガーチェーン店で無料の水をおかわり
IT企業で働く20代男性・Aさんはハンバーガーチェーン店によく行くが、そこで飲み物を頼むことはないという。
「水が無料でもらえるので、わざわざ有料のドリンクを頼む必要はないと思っています。もちろん、飲みたいものがあれば別ですよ。でもさほど飲みたくないものに、わざわざお金を払いたくないというか、水で十分というか。フードは頼んでいるので、水だけで居座っているわけではないし、テイクアウトならドリンクを頼まない人も多いじゃないですか。一緒に行った友人からは驚かれたこともありますが、気にしていません」(Aさん)
いわゆる「カフェ」でもドリンクを頼まないことが多いというAさん。ここでもフードだけを注文する“こだわり”があるようだ。
「コーヒー一杯で、下手したら一食分食べられるんだもの。だったら水とサンドイッチとかのほうがお腹が満たされる分、コスパがいいというか……。ドリンクだけ注文して、何時間も粘る人もいることを考えたら、サッサと食べて退店する私の方がよっぽど店の売上に貢献している気もします」(Aさん)
居酒屋で有料ドリンクを頼まない理由
居酒屋に行ってもお酒やソフトドリンクを注文しない人がいる。メーカーで働く20代女性・Bさんは、お酒は苦手ながら居酒屋のメニューが好きで、よく友人や同僚の“飲み”に付き合う。しかし悩ましいこともある。「居酒屋でドリンクを頼まないのは非常識」と言われたことがあると明かす。
「ウーロン茶を頼むくらいなら、別に水でいい気がするんですよね(笑)。ドリンク、特にソフトドリンクは利益率がいい、という話はよく耳にするので、お店にとっては注文してもらったほうがいいんだろうな、という事情はわかるのですが、同じお金を払うなら、フードを頼んだほうが得な気がしてしまうんです。そもそもどうしても頼まないといけないのなら、カラオケ店のように『ワンドリンク制』と明記してほしい」(Bさん)