仕事がほとんどない状態で在宅勤務が始まって…
元々「社内ニート」的存在だったのが、在宅勤務になったらどうなるか。IT企業に勤務する20代女性・Bさんは、自分が社内ニート化したことに心当たりがあった。
「新人の頃、正直希望の部署ではないところに配属されました。さらに慣れない生活に体調がおもわしくない日が続き、遅刻したり休んだりしがちだったんです。当時の上司からは『体調管理も仕事のうち』『やる気がないなら休め』などと言われ、『希望の部署じゃないと真剣にしないのか』と嫌味を言われたことも。以降、チームでの仕事があっても『お前にはそれ以上まかせられない』といった感じで、線引きをされるというか、教育してもらえなくなった気がします」(Bさん)
そうしてBさんの社内ニート生活が始まった。
「希望の部署にはいつまで経っても行けないし、だんだん仕事をしない生活が当たり前になりました。パソコンがある時代でよかったです。だって、パソコン画面に向かっていたら仕事をしている風になりますからね。昔の人はどうしていたのか……。
当時よく使っていたのは、画面切り替えができる『Alt+Tab』のショートカットキーでした。ネットで何かを見ていても、ExcelやWord、PowerPointに素早く切り替えるんです。誰かに後ろに立たれたら終わりですから。トイレもなるべく長居するようにしていて、アニメとか見ていました(笑)」(Bさん)
社内ニート歴が3年目を迎えようした頃に、在宅勤務が始まった。今年でそれもまもなく2年を迎えようとしている中、Bさんは「メンタルを少し病みました」という。
「10時始業なので、9時50分に起きて始業開始の連絡。メールをチェックしても自分あてのものは基本ありません。事務職なので上司以外から依頼された資料を作ることが時々あり、それが終わればもうその日の仕事は終了です。
午後からはYouTubeを見ながら、ダラダラ。映画を見ていることもありました。出社しない生活は私にピッタリだなと思っていたのですが、人と話さないし、仕事もないとなると、私の存在がこの世になくなってきた気がするというか……。ちょっと鬱気味になり、眠れないし、本気で布団から起き上がれなくなりました」(Bさん)