秋篠宮家の長男・悠仁さまが、今年4月から筑波大学附属高校に進学されることが発表された。都内でも屈指の進学校として知られる同校は“国立”の高校。都道府県立・市立高校や私立高校に比べると、圧倒的に少ない国立高校だが、一体どういった特徴があるのだろうか。OB・OGたちに話を聞いた。
【*なお、東京都には都立の「国立高校(くにたちこうこう)」も存在するので、混同に注意。本稿で扱うのは「国立(こくりつ)」の高校のことである】
自由でのびのび、でも“荒れ”ない
現在、全国にある国立高校は中高一貫校を含めて21校。いずれも国立大学の附属で、筑波大附属高校のように毎年東京大学に多くの合格者を輩出するような進学校が多い。筑波大附属高校は自由な校風が特徴だと言われているが、ほかの国立高校はどうなのか。ある国立高校の卒業生・Aさん(40代男性)はこう話す。
「私の母校もいわゆる進学校で、制服は指定のものがありますが、基本的にはとても自由な校風でした。校則で生活を縛られるということがほとんどなく、のびのびと過ごせます。自由だからといって羽目を外す生徒もいなかったと記憶しています」
国立大学の附属高校では、高校から大学への“内部進学”の制度はないことがほとんどで、多くの生徒が大学を受験する。Aさんは高校を卒業した後、1年間の浪人生活を経て、東京大学に入学。大学卒業後は、マスコミ関連の一般企業に就職した。
「教育系大学の附属なので、学生による教育実習が多く、一部フィールドワークなど特殊な授業もありましたが、私がいた当時は受験対策のような授業はほとんどありませんでした。なので、難関校を目指す人は、塾に通うなど、自分で受験対策の勉強をしていましたね。私は高校時代に勉強をサボってしまったので、現役では志望大学に受からず、浪人して東大に入ったパターンです」(Aさん)
つまり、学校でハイレベルな受験対策をしていないにも関わらず、毎年多くの生徒が東大に進学するのだ。
「高校には附属の中学からそのまま上がる人が多いんですが、みんな小さい頃から勉強する習慣がついている。スパルタ的に勉強しろとか言われなくても、真面目に勉強をする人が多かったという印象です。そのためか、自由な校風であっても風紀が乱れることもなかったのかなと思います」(Aさん)