ウクライナ戦争の影響をもろに受けるのが水産物だ。
「ロシアから直接輸入していたかにはすでに値段が2~3倍に高騰しています。ロシアから直接買えない水産物はチリなど南米などから輸入することになりますが、遠方のため輸送費がかかって割高になる。フィンランド産やノルウェー産のサーモンも空輸の際にロシア上空を飛べないので、輸送コストが価格に上乗せされます」(荻原さん)
水産物は買いだめできないが「缶詰」なら可能だ。
「これから先は水産物の値上がりが確実で、缶詰のさばなどにも影響が出てきます。缶詰類は災害時の非常食にもなるので、いまのうちに備蓄用として購入しておいてもいいでしょう」(丸山さん)
4月1日出荷分より、40年以上も10円のままだったスナック菓子「うまい棒」の価格が12円になったことが大きな話題を呼んだ。そんななか、森永製菓も5月末以降、キャラメルやビスケットなどの菓子類を順次、値上げする。またメルシャンは7月からワインや焼酎を3~10%値上げする。お菓子やお酒の愛好家は、好きな銘柄の動向をしっかりチェックしておこう。
衣類、紙製品、化粧品
値上げは食料品だけではない。生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんが指摘するのは「衣類」と「紙製品」だ。
「これまで低価格が売りだったアパレルやファストファッションもさすがに企業努力だけでは値上げ圧力に耐えきれず、販売価格に転嫁し始めるかもしれません。いまのうちに半袖など夏物を買っておくとベターでしょう。