Appleが5月10日、iPod touchの販売を終了すると発表した。初代iPodは2001年に発売され、「小さな機器で大量の曲を聞ける」と音楽ライフに革命をもたらした。以後、多くのシリーズが生まれ、デザインや機能などがアップデートされてきたが、約21年の歴史に幕を下ろすことになる。一方で、iPodシリーズの突然の販売終了発表に、ユーザーたちの間では、「代替機をどうすればいいのか」という悲鳴も相次いでいる。“iPod難民”たちに「代替機問題」について聞いた。
メーカーに勤務する30代男性・Aさんは、「販売終了になると聞いて、Appleストアで早速、1台確保しました。念のためもう1台持っておいてもいいかもしれない」と悲痛な表情で語る。現在、愛用するiPod classic(2009)が限界を迎えているからだ。
「さすがに10年ものなので、iPod classicにもガタが来ています。中古を買うのもありだと思いましたが、状態の良い物がすぐに手に入るとは限らないため、新品のiPod touchを買っておくことにしました。iPodがなくなるのは本当に痛いです」(Aさん)
AさんはiPhoneを持っているが、あえて1台にまとめずに分離しているという。
「何でもiPhoneにまとめて完結できる時代になりましたけど、音楽プレーヤーとして独立して持っていたいんです。音楽の分だけ容量やバッテリーが削られるので、iPhoneに音楽再生の役割は担わせたくない。自分でCDを取り込んで、プレイリストを作る時間も好きなので、ネットにつながる必要もない。もし、筋トレやランニングする人なら、携帯性からApple Watchへの移行を考えるかもしれませんが、iPod classicみたいに容量を気にせずに音楽を入れたい自分のような人間には、やっぱりiPodがなくなるのはつらいです」(Aさん)