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「孫のために1000万円超…」老親の経済支援を期待する子や孫と距離を置く方法

孫をダシに使って経済支援を求められると断りにくい…(写真:イメージマート)

孫をダシに使って経済支援を求められると断りにくい…(写真:イメージマート)

 老後の生活設計を考えるうえで、「人間関係」の整理は重要となる。それは家族であっても例外ではない。子や孫が面倒の種になるケースがあるからだ。

 都内に住むBさん(74歳男性)は、65歳まで大手企業で働き、3000万円の退職金を得ていた。3人の息子は独立し、住宅ローンも完済したので、老後は悠々自適に過ごせるはずだったのだが……。

「近所に住む息子たちが、孫の教育費や小遣いと、何かにつけて私をあてにするように。求められるままにお金を渡した自分も悪いのですが、これまで6人の孫に使った金額は1000万円を超えています。

 最近は相続が気になるのか、妻と自宅のリフォームを検討中に『家は処分して、郊外のシニア向け賃貸に移ったら』などと言い出し、株やゴルフ会員権、車の処分まで口を挟んでくる始末。現金以外の相続の面倒を避けたい気持ちは分からないではないですが、顔を合わせるたびにそんな話をされると、不快でたまらない」(Bさん)

 家族問題評論家の宮本まき子氏が指摘する。

「近年は子供世帯と親世帯との同居率、近居率が上がっています。親からの経済的支援、子育て援助への期待が見え見えで、孫をダシに使われると弱いですね。

 でも老後の気力、体力には限界があり、義理人情で金づるにされるのは避けたい。子供には『親としてできることはやった。今後、援助は一切しない』と宣言すべきです。私の知人夫婦は『老後の時間と金は自分たちのもの』と宣言し、自宅を売って老人ホームへ。親の決意を伝えることで、波風立てずに親子関係を整理できると考えます」

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