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あった、あった!「冷凍みかん」「幸福ゆき切符」…昭和の鉄道旅行の思い出

【お座敷列車】1960年代には畳敷きで移動時間を楽しんだ

昭和35年には畳を敷いた「お座敷列車」が登場(写真提供/鉄道博物館)

昭和35年には畳を敷いた「お座敷列車」が登場(写真提供/鉄道博物館)

 1960年代は国鉄の黄金時代ともいわれており、昭和35年には畳を敷いた「お座敷列車」が登場。囲碁を楽しんだり民謡を歌ったりしながら、リラックスして過ごす鉄道旅が人気を博した。その後、展望席、カラオケ設備、ステージなどの特別な設備がついた「ジョイフルトレイン」もあった。

【食堂車】移動しながら食事を楽しめる至福の空間

移動しながら食事と風景が楽しめる食堂車(写真提供/鉄道博物館)

移動しながら食事と風景が楽しめる食堂車(写真提供/鉄道博物館)

 移動しながら食事と風景が楽しめる食堂車は、憧れの空間だった。漫画で鉄道の魅力を伝え続けているやすこーんさんは、こう語る。

「思い出すのは、大好きで何度も乗った寝台特急『北斗星』の食堂車『グランシャリオ』のパブタイム。通常のディナーは5000~8000円と高いので、ディナータイムの後の21~23時に軽食とビールを楽しめるパブタイムをよく利用しました。朝6時半にはもう北海道を走っているので、朝食を食べながら景色も楽しめました」(やすこーんさん)

 新幹線では速度アップとともに食堂車は姿を消した。

【駅弁】駅弁は掛け紙で“ジャケ買い”するのも醍醐味!

下関の名物駅弁だった『ふく寿司』は現在は販売されていないが、新山口駅に天然真フグの天ぷらと唐揚げがのった『ふく福飯』がある

下関の名物駅弁だった『ふく寿司』は現在は販売されていないが、新山口駅に天然真フグの天ぷらと唐揚げがのった『ふく福飯』がある

 駅弁といえば、ホームでの立ち売り風景を思い出す人も多いだろう。その魅力にハマって以来、14年間で1000食以上を食べたという、やすこーんさんは、こう語る。

「寝台特急『はやぶさ・富士』で朝7時に車内販売される山口県・柳井駅の『幕の内弁当』を買いたくて、一睡もせずに列に並びました。でも売り切れ。代わりに買った『ふく寿司』のフグの身を酢でしめた酸っぱい味が思い出に残っています。駅弁との出会いは一期一会。旅先で掛け紙を見ながら、“ジャケ買い”するように選ぶのも醍醐味です」

松廼家の『汽車辨當』(きしゃべんとう、汽車の“汽”は「さんずいに氣」)

松廼家の『汽車辨當』(きしゃべんとう、汽車の“汽”は「さんずいに氣」)

 駅弁の発祥は明治18年。ごまをふりかけた梅干し入りおにぎり2個とたくあんを竹皮に包んだものが栃木県・宇都宮駅で売られた。発祥当時の駅弁をアレンジした『汽車辨當(きしゃべんとう、汽車の“汽”は「さんずいに氣」)』が宇都宮駅でいまも売られている。

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