【2】分配金が出る投資信託
長期投資で、資産を効率よく増やすコツは、投資してお金が増えたら、増えた分も投資する“複利運用”を行うこと。雪だるま方式でお金を増やしていくイメージです。
分配金というのは、投資した金額に応じて、一定期間ごとに受け取れるお金です。定期的にお金を受け取れるので、なんとなく得した気分になりますが、本体の雪だるまは、その都度小さくなるので、大きくなるスピードが緩みます。長期で資産を増やしたいと考えるのであれば、分配金を出さすに、コロコロと雪だるまを転がし続けてどんどん大きくしてくれる投資信託を選んだほうがよいでしょう。
【3】流行りのテーマ名がついた投資信託
随時6000本程度の投資信託が販売されていますが、つねに同じものが販売されているわけではなく、華々しくデビューしても、数年で退場してしまう投資信託も数多くあります。
人気がなくなれば、消えていくのが世の常ですが、その多くが、テーマ型投信と呼ばれるものです。たとえば最近だと「ESG投信」などが流行していますが、これも今後はどうなるかわかりません。そのときに注目されているテーマ名をつけると売れるという事情もあるのでしょうが、成績が伴わないと投資家は離れていきますし、また別の目新しいテーマが登場すると、そちらに人気がうつります。長期でどっしり腰を据えて運用したいわたしたちには、不向きな投資信託といえるのではないでしょうか。
これら3つの条件に当てはまる投資信託を除いた上で、さらに自分にぴったりの投資信託をどう選んでいくか、また次回のお楽しみにしましょう。
今回のまとめ
・長期投資なら信託報酬1%の差は大きい
・分配金が出るタイプは複利運用できなくなる
(第7回につづく。第1回から読む)
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわりえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」(https://lounge.dmm.com/detail/3843/)を主宰。本稿の関連動画「【投資信託の基本】長期投資で買ってはいけない投資信託の3つの特徴!」がYouTubeにて公開中(https://youtu.be/EA7hhSq5_MA)。