大掃除や引っ越しで目に付いた自宅の不要品。そのまま捨てればただのゴミで終わるが、ここで活用すべきはリユースショップだ。価値のある物品を担保として金を借りる質屋と違い、リユースショップは客が持ち込んだ品をその場で査定し換金作業に入る。高額商品のみならず、日用雑貨でも趣味の品でもなんでも持ち込める気軽さで、中古品の売買に気後れしないファミリー層を中心として利用者が広がりつつある。
いっぽう、買い物客にとって、リユースショップにはお宝探しに似た魅力がある。新品同様の4Kテレビ、終売し入手困難なギター、すぐサイズアウトするため安く入手したい子供服など、さまざまなニーズを汲み取る商品が並ぶ。品揃えと価格のチェックがてらショップに足を運んでみれば、思わぬ掘り出し物と巡り合えるかもしれない。
持ち込む時期によって買取価格の変動あり
リユース市場は右肩上がりで成長し続けており、2010年には約1兆円だったが、今年は約3兆円規模にまで大きくなると予想されている。
日本全国に750以上の店舗を展開するリユースショップ「セカンドストリート」の場合、全店舗10年分の買取・販売価格データをもとに、全店舗で安定した価格査定がなされている。
ただし、同じ品でも時期によって買取価格は変動する。とくに衣類は、シーズンの2~3か月前に持ち込むのが得策とされる。つまり、11~12月に売れ筋となる冬服は、11月より9月に買取ってもらうほうがより高額査定となる。
また、セカンドストリートでは「水着や下着、食器などは衛生面の観点から未使用品のみ」「電化製品は製造から10年以内のみ」といった取り扱い製品の独自ルールも定めている。査定不可、もしくは納得のいかない査定額となった品はそのまま持ち帰れるので、買取を希望する品はとりあえずまとめて持ち込み、査定後に判断するのも手だ。
取材・文/山本真紀 撮影/古川 章
※週刊ポスト2022年9月16・23日号