「もうゲーミングPCを買おうと思う」
専門商社に勤める20代男性・Bさんも、抽選に外れ続けたことで、「もう、PS5 を買う気がなくなってしまった」という一人だ。
「フリマサイトには、定価よりも数万円も高く出品されています。どうしてもほしかったら、そこで買えばよいのでしょうが、それは絶対に嫌。ただ、さすがに“お預け”されすぎて、買いたいものとしての優先順位が下がってきたというのが本音です。他に欲しくて、手に入れやすいものはいくらでもありますから」(Bさん)
そんなBさんは、ゲーム専用機のPS5を買うために貯めていたお金にプラスして、ゲーミングPCの購入を検討している。
「ゲーミングPCは、15万~20万円くらいかかると思います。でもゲーム専用機のPS5よりも、ゲーミングPCの方が幅広い用途に使えるし、PS5で発売されるゲームはSteam(ゲーム配信プラットフォーム)で併売していることも多いんです。しかもSteamでは、セールで半額以下になるタイトルもあるし、オンライン対戦やプレイが無料のゲームも多い。ゲーミングPCに初期投資がかかることがネックですが、長期的に見れば、コスパがいい気がしています」(Bさん)
「PS4とSwitchで十分でしょ」
「PlayStation 4」(PS4)と「Nintendo Switch」(Switch)で十分だという人もいる。IT企業に勤める40代男性・Cさんはその理由をこう語る。
「負け惜しみのように聞こえるかもしれませんが、よく考えれば、PS5でプレイしたいタイトルがない……というか、PS4で十分感があるんです。もちろん性能はPS5の方が良いと思いますが、PS5でしかできない独占タイトルは少ないし、PS4版と併売というパターンなので、グラフィックや読み込みスピードにこだわらなければ、PS4で事足りることも多い。PS5はどうせ抽選に当たらないし値上げだし、もう応募するのをやめました」(Cさん)
CさんにとってPS5への魅力が薄れる中、Switchの存在感が大きくなっていった。
「Switchは、コントローラーの性質を生かした独自のタイトルが魅力ですよね。PS5は『PS5でないと絶対にダメ』みたいなものがあまりない気がしてきて、今回は“見送り”でもいいかなと。PS6 はいつになるかわかりませんが、『これぞプレイステーション!』という驚きに期待しています」(Cさん)
PS5 の発売からまもなく2年を迎えようとするタイミングでの値上げ。購入を検討していた人たちにとって、ひとつの“転機”をもたらしているのかもしれない。