帰宅後、楽しかった1日を思い返すなか、「そういえば車を出してくれた人は相当な負担だったのでは?」と気付き、何もお礼をしなかったことを悔やんだBさん。たとえ後日であっても謝意を示すべきだと思い、謝礼を渡すことにしたという。
「“車に乗せてもらって当たり前と思っている”と思われたら嫌だなと。ガソリン代の一部と駐車場代、さらに運転代として、現金を払おうと思いましたが、大げさすぎても相手の負担になると思い、菓子折りを持っていきました。
ママ友はちょっとびっくりしていましたが、私が真意を説明すると、『また行くことがあったら、その時に、車中で飲食するお菓子や飲み物とかを持参してくれれば十分だよ』と言ってくれました。ただ、そうは言っても、高速料金がかかるような遠出の場合には、やっぱり負担だと思うし、乗るほうも気持ちよく乗るために、乗る全員で共通の財布を作り、そこから負担する方法がいいように思いました」(Bさん)
「俺は友人ではなく日雇いドライバーか?」
IT企業に勤務する20代男性・Cさんは、先日、仲が良い友人3人で旅行に出かけた。その際、「車が大好きで、趣味はドライブ」という友人が、行きも帰りも運転してくれた時のことを明かす。
「高速代やガソリン代について、彼を除いた2人で割り勘する予定でしたが、彼の希望により3人で分けることになりました。
とはいえ、“運転するだけでも疲れるだろう”と思って、サービスエリアで食事を奢るとともに、感謝の気持ちとして“心付け”を渡したんです。すると彼は、『俺は友人ではなく日雇いドライバーか?』とむくれて、現金を受け取ってくれませんでした。お礼って難しいですね……」(Cさん)
移動距離はもちろん、車に乗せる側と乗せてもらう側の関係性によっても、お礼のしかたは変わってくるだろう。「感謝の気持ちだけで十分」という人もいれば、「せめて実費は払ってほしい」という人もいるかもしれない。「車に乗せてもらったお礼」問題は、金銭面と感情面が複雑に絡み合うだけに、どうするのが正解か、悩んでいる人もいるようだ。