藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

FXは短期売買だけじゃない “ほったらかし投資”で「365日収益を得る」方法

FXで長期投資をおこなうメリットとは?

FXで長期投資をおこなうメリットとは?

 今年に入って為替相場が大きく動いていることで、外貨への投資に注目が集まっている。その代表的なもののひとつがFX(外国為替証拠金取引)だが、「FXは短期売買で利益を出すための投機的なもの」という印象を持っている人は少なくないだろう。だが、FXを長期投資に使うことでリスクを抑えることもできる。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第15回は、「FXのほったらかし投資」について。

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 諸外国と日本との金利差がどんどん開くなか、外貨投資をしないのは、大きな機会損失につながりかねません。外貨投資といえば外貨預金がまず思い浮かびますが、レバレッジ1倍ならFXのほうが有利にできると、前回の記事で解説しました。今回はFXで行う長期投資について解説します。

FXの短期投資と長期投資はまったく別モノ

 たいていの人がイメージするFXは、画面を睨みながら売り買いを頻繁に繰り返す短期投資だと思います。為替が動きやすいイベント、たとえば米雇用統計の発表時などは、ライブ配信で、発表直後の値動きを解説するFXトレーダーも多く、それを見たことある人もいるかもしれません。1円、2円の値動きで大騒ぎするその様子は、まるでお祭りのようで、それはそれで楽しいものです。しかし、それはあくまでもFX投資の一面であって、そんなイベントがあってもスンとも動じない長期投資を淡々と行う長期トレーダーもいるのです。

 一般的にFXの短期投資は、買ってから売るまで(もしくは売ってから買い戻すまで)長くても数週間程度。長期投資は1年以上と考えてください。資産運用の初心者さんには、まずは長期投資からスタートすることをおすすめします。

 なぜならFXの長期投資は、「スワップポイント」(後述)というインカムゲイン(資産を保有することで得られる収益)を狙う投資スタイルなので、基本的には買いっぱなしでずっと保有しておき、通貨の上げ下げに一喜一憂する必要はありません。

 主要通貨であれば、株式のように破綻してゼロになるリスクはまず心配しなくてよいので、レバレッジを低く抑えていれば、安心して握っていられます。一方の短期投資は、値上がり益であるキャピタルゲインを狙う手法なので、今のように為替の動きが激しいときには、大きな利益を得るチャンスでもありますが、逆にタイミングを間違えると大きな損失を負うリスクも高くなります。

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