金以外のコモディティはハイリスク・ハイリターン
小麦や石油など様々なコモディティ(商品)も注目されているが、気を付けるべき点もある。
「金以外のコモディティは、天候や経済動向、政治など様々な要因で価格が激しく変動します。ハイリスク・ハイリターンの市場で、買う人の知識と情報が問われる。
たとえば、ウクライナでの戦争が起きた直後の今年3月に、小麦が不足すると予測し、小麦ETFで100万円分買っていたとして、今どうなっているかというと、65万円まで下がっているので、35万円損したことになる。価格の動向を常に押さえられる人であれば買うことを検討してもよいかもしれません」(同前)
もし購入するなら、「買い方」に工夫が必要だ。
「金と同様に、比較的リスクの低いETFを使って投資するのがいいでしょう。安いものだと数千円から数万円で取引できます。失っても痛くない余剰資金で買うようにして、個人の金融資産全体の5%以内に収めるようにする。
金の場合はほかのコモディティとは別物の性質を持っているので、現在の世界の状況下であれば、資産全体の15%くらいまで買ってもいいと思います」(同前)
リスクに注意しながらもポートフォリオの見直しを進めるのがよさそうだ。
※週刊ポスト2022年10月21日号