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「孫がかわいくないの?」と言われ… 高齢者を金銭面でも悩ませる“孫育て”の重荷

“孫育て”が予想以上の負担となるケースも(イメージ)

“孫育て”が予想以上の負担となるケースも(イメージ)

 共働き世帯が増えている。今年の「男女共同参画白書」によると、この約40年で1.5倍以上になるという。昨今は平均寿命が延びて元気な高齢者が増えていることから、祖父母が子育てに協力する世帯も増加傾向にあるようだ。そんななかで、“孫育て”によって、家族関係がこじれることも少なくない。

 祖父母側が孫の世話にどれだけの犠牲を払ってやっているのか、子供夫婦にきちんと伝えなければ、最初こそ感謝されても、そのうち当たり前になってしまう。同居していると、さらにその傾向は強くなるようだ。長男一家と同居する川上美恵さん(仮名・80才)のケースがそうだ。

 川上さんの長男夫婦は共働きなので、基本的には川上さんが夕食を作る。食費は共同財布を作っているが、長男一家は3人。それも食べ盛りの孫がいて、川上さんはひとりなのに食費は半分ずつ。しかも川上さんが作るので、本人は釈然としない。

 そのうえ、習い事まで川上さんに頼ろうとする。長男の嫁に「英語ぐらい話せないと孫が困るんじゃない」と言ったが最後、「お義母さんが体験教室から連れていってくれませんか」と言われてしまった。孫がプールに行きたいとねだると「高齢者で利用料金が安いから、ばぁばに連れていってもらいなさい」と、これまたさらりと言う。川上さんは「私はもう80才。疲労困憊です」と疲れた表情で話す。

 孫かわいさに無理をしてしまいがちだが、孫もまた人間。成長するにつれて生意気な態度をとるようにもなる。

 中学生1人と小学生2人の孫がいる島田真理子さん(仮名・68才)は、こんな悩みにさいなまれている。

「夫の他界をきっかけに息子一家と同居。息子も嫁も勤務先が遠く早朝に家を出るから、孫たちを学校に送り出すのが私の役目になった。ところが、何度声をかけても起きず、寝室のある2階まで何度も往復し足腰がつらい。ようやく起きても、寝起きが悪く不機嫌で口もきかない孫たちにご飯を食べさせるのは本当にイライラします」

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