投資情報会社・フィスコが10月24日~10月28日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。日本政府・日本銀行による円買い介入が警戒され、投資家の多くはリスク選好的なドル買い・円売りには慎重になりそうだ。ただ、10月27日発表の7-9月期米国内総生産(GDP)は3期ぶりのプラス成長が見込まれ、大幅追加利上げを想定したドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。日本政府・日銀による大規模な円買い介入によってドル・円は145円台後半から一時140円台まで下げたが、その後は持ち直し、20日に心理的な節目とされる150円を上抜けた。
日銀は10月27-28日開催の金融政策決定会合で現行の大規模な金融緩和策の継続を決定する可能性が高いこともドル買い材料になりそうだ。日米金利差のさらなる拡大を想定した投資家のドル買い・円売りは継続する可能性が高いとみられている。市場参加者の間では早くも次の節目である155円を目指す展開も予想されている。
【米・7-9月期GDP速報値】(27日発表予定)
27日発表の米7-9月期GDP速報値は前期比年率+2.1%と、3期ぶりのプラスが予想される。不透明感が深まるユーロ圏とは対照的に回復が進み、米国へのマネー流入を誘発する要因になりやすい。
【米・9月PCEコア価格指数】(28日発表予定)
28日発表の米9月PCEコア価格指数は前年比+5.2%と、前月の+4.9%を上回る見通し。インフレ高進はさらに顕著となり、FRBの引き締め長期化の思惑から金利高・ドル高の要因に。