Bさんは、猛勉強の末に難関私立大学に合格を果たした。
「当時、僕の学校では私大専願の受験者は少なくて、肩身が狭かったですね。授業中の“内職”にもやたら厳しくて、参考書を取り上げられたし、小テストがしょっちゅうあったのも面倒でした。置き勉(※使わない教科書やノートを学校に置いて帰ること)禁止など、とにかく『勉強』に関してやたらルールがありました。
学校側は、『予備校に行かなくても学校の勉強をしっかりやれば十分合格できる』と言っていましたが、本物の進学校では、むしろ予備校に通っている人も少なくない。まあ彼らは学校の勉強は当たり前にこなしたうえで、物足りないのかもしれませんが、学校側が『勉強!勉強!』と押し付けていない印象です。『やりたい人はやれ』というスタンスで、結果みんなやる、みたいな(笑)」(Bさん)
ちなみに偏差値70オーバーの進学校に通っていた小学校時代の友人は「高校では落ちこぼれ」と言いつつ、Bさんと同じ大学に入学した。Bさんは、「“落ちこぼれ”で受かる人と、僕みたいに猛勉強で受かる人が、同じ頭なわけないですよね」と笑う。
「同じ大学に通っていますが、話をしていても、行動力を見ていても、彼とはそもそも備わっているエンジンが違うな、と思わせられます。何をするにも余裕があるというか。シンプルにすごいと思います」(Bさん)
世間的に見れば進学校出身でも、大学に入って「本物の進学校」出身者を目の当たりにして、いい意味でも悪い意味でもショックを受けた人が、少なからずいるようだ。(了)