そもそも基本料金がかかるものだと思えばいい
金融機関に勤務する30代女性・Bさんは、通常のアカウントと鍵付きアカウントの2つに分けてTwitterを利用している。「Twitter上の交流が発展し、リアルで会う関係の友人を見つけられたこともあります」とTwitterで得たものの大きさを語る。
「本や漫画を読んだり、アニメを見たりするのが趣味なので、そういったもののレビューをネタバレなしでTwitterで紹介しています。鍵付きアカは、本アカで知り合った趣味友との交流用です。もはやそれぞれの会社の愚痴も言い合えるぐらい長年の付き合いになり、リアルでも旅行するほどの仲。Twitterはもはや“ライフライン”です」(Bさん)
BさんはTwitterが有料化された場合、「課金せざるを得ない」という。Twitterならではの「空気感」があるからだという。
「Instagramは、日常のボヤキや愚痴も多いTwitterとは真逆なイメージ。TikTokは動画メインだし、連絡のやり取りには不向き。フォロワーさんたちごと別のSNSに移動できるかというと、そもそもそんな場所はないし、面倒そう。だから、有料化されたらそのまま使うことになると思います。動画配信サービスや携帯電話のように、基本料金がかかるものだと思えばいいってことですよね。ただ、課金するからには、もっと快適な機能の追加や、不快な投稿の取り締まりなんかにも期待したいところです」(Bさん)
ROM専にも不安が募る
IT企業に勤務する40代男性・Cさんは、書き込みをせず、読むだけの「ROM専」を自称する。「たとえ有料化するにしても、閲覧だけなら無料というスタイルならいい」と、希望的観測を述べる。
「あくまでも僕の勝手な意見ですが、有料化するにしても、読むだけなら基本無料みたいになればいいなと。投稿面はいっそ有料にしたほうが、捨てアカとか、ヒマな人が炎上させるといったこともなくなると思うんです。お金を払える人や、払ってでも告知したい、意見を言いたい人たちだけが発信すればいいというシステムです」(Cさん)
買収直後から早速、大鉈をふるい始めたイーロン・マスク氏。Twitterという言論空間を維持しつつ収益化を目指すために、有料化はひとつの選択肢となるのだろうが、ユーザーたちは今の段階から様々な反応を見せている。はたしてマスク氏はどんな選択をするのか──。(了)