効果に寿命があるとも言われているが…
長持ちするヒートテックだが、その効果には寿命があるとも言われている。ヒートテックの生地は、水分を吸着し熱に換えるわけだが、長年使用することで生地がのびてきて、肌との密着面が減ることで水分が吸着されにくくなり、発熱の効果が薄れてくるという分析だ(※ユニクロ公式の見解ではない)。実際、長く着続けていると効果が薄れてくることを感じるユーザーもいる。
「たしかに新品をおろした時はいつもよりもより暖かく感じます。でも、古いものでもヒートテックを着ているだけで、十分に暖かく感じているのも事実です。極寒の地域に住んでいるわけではないので、古いヒートテックでもまったく問題ないんです。多少色あせてもインナーだから気にならないし、破れたり、穴が空いたりしない限りは、もったいなくて買い替えませんね」(Aさん)
ユニクロでは2021年秋に、不要になったヒートテックのインナーを店舗に持っていくと、1点につき200円分のクーポンがもらえるキャンペーンを実施したこともある。ファストファッション事情に詳しいライターの小浦大生氏はこう話す。
「キャンペーンは2021年の10月15日から11月いっぱいまでと短期間のものではありましたが、ユーザーに対する買い替え促進には一定の効果があったと思います。たとえば、ヒートテックのTシャツであればもっとも安い価格帯が990円。それが200円引きで購入できるとなれば、かなりお得ですからね。裏を返せば、キャンペーンがないと買い替えのタイミングがないというのも事実。買い替え促進キャンペーンを待っているユーザーもいるのではないかと思います」
長持ちするだけに買い替えタイミングがわからず、ずっと愛用している人も多いヒートテック。とはいえ、最新モデルでは素材やデザインもアップデートされているので、買い替えてみると思わぬ着心地と温かさにびっくりするかもしれない?(了)