3年ぶりに行動制限がない年始。それぞれの願いを胸に、初詣に出かけたという人も少なくないだろう。祈願する際に欠かせないのが「お賽銭」だが、その際に「賽銭をいくらにするか」という問題が発生する。「ご縁があるように」と賽銭箱に5円を入れる人など、金額の語呂合わせにこだわる人もいて、人それぞれのスタイルがあるようだ。
友人による“賽銭額ウンチク”にちょっと辟易
IT企業に勤務する30代・Aさんは毎年、賽銭する額は「15円」と決めている。
「最近はすっかりキャッシュレス生活に慣れてしまい、財布を開いたら手頃な小銭がないということも。実際、友人に賽銭用のお金を借りたこともあったので、初詣に行く時は気をつけるようにしています。特に金額へのこだわりはないんですけど、賽銭に500円はちょっと痛い。かといって1円というのもちょっと……(笑)。『十分ご縁がありますように』という語呂合わせで、15円にしています」(Aさん)
ところが今年、久しぶりに大学時代の友人と初詣に行くことになった時のこと。Aさんは、友人から10円玉と5円玉という組み合わせにダメ出しされた。
「友人曰く、10円は『遠縁』で、『縁が遠のく』からダメ。一方5円玉は、『ご縁』に加えて、穴が空いているから見通しがいいという意味でOK、とのこと。だから、もし15円にしたいなら5円3枚がいいと言うんです。ちなみに友人は『始終ご縁』ということで、5円玉9枚の45円にしていました。去年は『ご縁が100倍あるように』と100円と5円を組み合わせたそうです。ただ、500円玉は絶対ダメだと止められました。『これ以上の硬貨(効果)がない』から縁起が悪いらしいです。知らんけど。
そんな友人独自のウンチクを聞かされた後、祈願時にも、願い事を伝える前に前年の感謝を伝える、願い事は一つに絞った方が叶いやすいといった作法みたいなことを語られ、ちょっと面倒だな、とうんざりしました。正直、お参りぐらい好きにさせてほしいというのが本音です」(Aさん)