母から「彼氏の賽銭を見ておくように」と言われた
メーカーに勤務する20代女性・Bさんは今年、彼氏と初詣に出かけたが、母親の“賽銭観”に驚いたことを明かす。
「母親から事前に、『彼が賽銭をいくら出すかチェックしなさい』と言われました。『小銭を出すようなケチな男はダメ』だというのです。内心、いきなり1万円とか5000円のお札を入れても、『そんなに生活に余裕があるわけでもないのに、そこに入れるんかい!』って引くなあ、と考えながら聞き流しました。
ちなみに彼氏にそのことを話したら、『お札だと、“銭(栓)ない=報われない、効果がない”ことになるよね。僕は小銭がいい』と一蹴。人それぞれの言い分があるんだな、と思って笑っちゃいました」(Bさん)
「貨幣経済が誕生する前から神様はいる」
一方、賽銭する額は「いつも適当」というのは、金融機関に勤める40代男性・Cさん。初詣に参拝する行為に持論があるようだ。
「神様は貨幣が誕生するずっと昔からいて、もともとはお賽銭ではなく“お供物”だったはずなので、金額なんて関係ないと思っています。だからいつも適当ですが、お供えである以上、お賽銭を入れずにお参りすることはないし、いくらにせよ自腹で出すことが大切だとは考えています。
大学生の頃、友人で『金ないから』と、僕の隣で、僕が入れた賽銭の音に合わせて頭を下げてお参りをしたヤツがいましたが、正直びっくりしました。確かにお賽銭を入れなきゃお参りしちゃいけない、とは書かれていませんが……。あまりに意表を突かれたので、思わずそいつの顔を見てしまったほどです」(Cさん)
一口にお参りといっても、お賽銭にはそれぞれの“流儀”があるようだ。(了)