森口亮「まるわかり市況分析」

株式市場の行方を左右 2023年最初の「GAFAM」の決算発表に注目すべき3つの理由

【3】金融政策が転換点に来ている

 GAFAMの株価こそ低迷していますが、米国株の株価指数は今、上昇基調にあると述べました。その大きな理由は、インフレのピークアウトが確認されたことで、「金融引き締め長期化」の懸念が急速に後退しているためです。1月12日に発表されたCPI(消費者物価指数)で、市場予想どおりのインフレ率の鈍化が確認されました。次回、FOMC(連邦公開市場委員会)の利上げ幅は2会合連続で縮小となる「0.25%」が最有力になったと言われています。また2023年後半には利下げの可能性を指摘する声も出ており、“金融引き締めから金融緩和への転換”が意識されたうえで迎える最初の決算発表と言えそうです。

 利上げによる株価への悪影響を最も受けてきたのがグロース株であり、その中心がGAFAMでした。政策転換からの業績見通しの変化や、決算結果を受けた市場反応も今後は大きく変化する可能性があります。

 各社の決算発表日は、1月24日にMicrosoft、2月1日にMETA、2月2日にAppleとAmazonとGoogleの予定です。また、2月1日にはFOMCが開催されます。

 金融政策の転換が意識される中で迎えるGAFAM決算は、2023年相場を占う重要なヒントとなるはずです。ぜひ注目してください。

【プロフィール】
森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。

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