自転車専用レーンの整備にも力を入れてほしい
金融機関に勤める40代女性・Bさんは、クロスバイクを持っていて、自転車で長距離を走ることがある。そのうえで、「自転車の扱われ方はかわいそう」と感じている。
「自転車は基本的に車道を走るとされていますが、やっぱりそれは怖いんです。風で煽られて車にぶつかりそうになりますし、下り坂だと、勢いがついて体ごと吹っ飛ぶかと思った経験もあります。
一方、自分で車を運転していると、自転車の人は信号や交差点などでめちゃくちゃな運転をしがちだということも痛感します。近くに自転車がいると、ものすごく慎重になりますね。結局、自転車にとっても車にとっても、『車道を走る自転車は怖い』ということなんです。
でも、だからといって自転車で歩道を走れば歩行者にぶつかる恐れがあるし、鬱陶しがられます。車道も歩道も煙たがれる自転車って、かわいそうですよね……」(Aさん)
自転車は道路交通法で、自転車は「軽車両」に位置づけられるため、「原則車道」を走らなくてはならない。しかも、車道では「左側」に寄って通行することが求められる。普通自転車歩道通行可を示す道路標識がある場合や、運転者が13歳未満もしくは70歳以上などの場合は歩道を通行できるが、そこでも「歩行者優先」だ。
そうした状況を踏まえ、Bさんは、「ヘルメット着用義務よりも、道路整備が先では」と思いを述べる。
「ヘルメット着用義務化は良いことだと思います。でも、それよりも前にやるべきことはほかにあると思うんです。例えば、自転車専用レーンをもっと整備するとか。あと、走行専用レーンへの駐車も禁止にしてほしいです。そもそも人力で走る自転車とエンジンを搭載する車両が同じ場所を走るわけだから、そこには絶対にミスマッチが生じる。ただヘルメットを被って自衛すればいい、というわけではないと思うんですよね」(Bさん)