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【三菱グループ「鉄の結束力」を解剖】グループ企業トップが集う「金曜会」の秘密、「スリーダイヤ」の厳格な商標管理

三菱グループの象徴「スリーダイヤ」を使用するには専門委員会による審査・承認が必要だという(三菱商事/時事通信フォト)

三菱グループの象徴「スリーダイヤ」を使用するには専門委員会による審査・承認が必要だという(三菱商事/時事通信フォト)

 業績好調が続く三菱グループ。「御三家」とされる三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)、三菱商事、三菱重工業を中心とした、グループ会社の株価上昇は日経平均株価を底上げしており、史上最高値更新も視野に入った。日本経済を牽引する“最強のグループ”は、内部の「鉄の結束力」によって支えられている。財閥史研究者の菊地浩之氏が言う。

「三菱グループの社員は、一昔前まで車は三菱自動車、ビールはキリン、生命保険は明治というように、系列の製品・サービスを購入することが当たり前でした。かつて三菱商事社長を務めた荘清彦氏が呼び掛けた『BUY三菱』運動によるもので、グループ企業の取引を強化することで、グループ内の資本を集中・強化させることが大きな狙いでした」

 徹底した上意下達型の「縦の結束」も生きている。三菱グループを長年取材するジャーナリストの田中幾太郎氏がいう。

「その象徴が『金曜会』です。GHQによる財閥解体からの復興を目指して立ち上げられた旧三菱財閥の社長懇談会を前身とするもので、毎月第2金曜日の正午に行なわれる定例会から名付けられ、70年以上の歴史があります」

 参加するのは、「御三家」以下、グループの名門企業26社の経営トップだ。そのうち主要10社のなかから選ばれた6社と御三家が持ち回りで、「世話人会」を構成する。

「一部の例外を除き、世話人会の代表は代々御三家のトップが担っています。金曜会の序列は不変で、世話人会に入れない“外様企業”は、グループの重要議題について口を挟む余地はないといわれます」(田中氏)

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