世界的な感染拡大が続く、新型コロナウイルス。日本でも、感染予防の観点から在宅勤務を導入する会社も登場するなど、会社員たちの働き方や生活にも変化が訪れている。
職場のマスクの在庫が1日でなくなる
20代女性会社員・Aさんが勤務する都内のIT企業では、マスク着用での勤務が義務づけられたほか、不必要な来客を減らすように通達された。
「マスク着用についての案内が出た日に、職場の備品として保管していたマスクの在庫がゼロになりました。『誰かが盗んでいるのでは』『総務部が全部回収した』などの噂が立ち、犯人探しをする人もいます。マスクを着用していないと、それを非難してくる人もいて、ちょっと面倒です」
ゲーム業界で働く40代の男性会社員・Bさんの職場では、マスクの着用が義務づけられているものの、会社からの支給はない。それぞれが自力でマスクを確保しなければならないが、品薄のため苦労しているという。
「もともと花粉症なので、マスクが入手困難だと、まともに出社すらできない状態になってしまいます。衛生上はNGだとわかっているのですが、結局同じマスクを使い回さざるを得なくなるのかな、という危機感があります」
製造現場では「中国ショック」で残業も
一部の製造業の現場では、従業員の健康を考慮し、工場の稼働を無期限で中止するところも出てきているが、影響はそれだけにとどまらない。大手自動車メーカーで部品調達を行う30代の女性・Cさんが語る。