西武新宿や高田馬場から伸びる西武新宿線。利用客が口を揃えるのが「乗り換えの不便さ」である。
「西武新宿駅は歌舞伎町にあり、JR新宿駅まで相当歩く必要がある。中井駅は都営大江戸線に乗り換えられるが、こちらも各駅停車しか停まらないうえに結構遠い。高田馬場駅は山手線や東西線に連絡しているが、早稲田大学に向かう学生などで激混みです……。他の路線のような相互乗り入れを何とか実現してほしい」(50代・会社員男性)
乗り入れのないことを皮肉って、西武新宿線は「孤高の路線」とも揶揄される。また、意外に多いのが、同じ西武運営の「西武池袋線」との“格差”を訴える声だ。
「池袋線は豊洲駅や横浜の元町・中華街駅まで乗り入れる座席指定列車の『Sトレイン』が導入されたり、どんどん便利になっているのに、こちらは置いてけぼりの感じがする。“新宿線より池袋線が大事なのか”と勘ぐってしまいます」(同前)
こうしたユーザーの声をあらためて西武鉄道株式会社に伝えたところ、次のように回答した。
「乗り換えをご利用のお客様にはご不便をおかけし、申し訳ございません。抜本的な対策等は難しい状況であり、何卒ご理解いただきますようお願いいたします。
また新宿線においては、2018年3月より『拝島ライナー』の運行を開始したほか、交通渋滞の解消、利便性の向上、安全で住みやすい街づくりの促進などを目指し、東京都や地元自治体などと協力し、連続立体交差事業を推進しています」(広報部)
※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号