企業概要
インテージホールディングス(4326)は、1960年の創業から日本のマーケティングリサーチ(市場調査)をリードしてきた業界のパイオニア。国内ではNo.1、世界でも10位前後の、トップクラスのポジションを確立しています。
同社が得意とするのは小売店と消費者のデータを継続的に収集し提供する「パネル調査」。この分野では、全国5万を超える消費者パネル、4000店を超える小売パネル、また2500店を超えるヘルスケアパネルを保有しており、これを基盤に集まる購買データや販売データを分析・加工して様々な企業のマーケティングに提供しています。
「誰が・いつ・どこで・何を・幾らで購入したのか、また、売られたのか」消費動向や販売動向を詳しく知るためのプラットフォームとして、メーカーや製薬会社を中心に幅広く利用され、デファクトスタンダード化しています。
インターネットが浸透し、オンラインでの購入やSNS広告が常識となるなど、消費者行動が様変わりする中、マーケティングの重要性は増すばかりです。そして効率的なマーケティングを行うには、購買動向や販売動向の把握が必要不可欠な時代となりました。そうした中、マーケティング支援サービスへの需要は一層高まりを見せており、同社はその恩恵を享受できる立場にあります。
同社は日本最大のパネル調査プラットフォームが確立しており、それを基盤に、新たなデータビジネスを展開していけるという強みがあります。マーケティング需要は中長期的にも高まると見られ、同社はその恩恵を大きく享受していくことが出来る立場にあります。
注目ポイント
足元の業績は底堅い需要を確保することで、堅調に推移しています。コロナの影響からは回復基調にあり、今期は28期増収の見通しとなっています。利益面でも増収効果に加え、生産性効率の取り組み効果も発現しており、大幅増益となる見通しです。
もう1つ、同社に対しては堅調な業績推移が見込まれるだけでなく、新サービスでの成長が期待できるのも好印象を持ちました。足元では、小売パネルのアップデート「SRI+」、ビジネスインテリジェンス事業のAI案件の増加、アジア圏での需要増を背景とした「Asian Panel」の増加など、ニーズを掘り起こすようなビジネスが立ち上がっており、中長期的な期待値も高く推移するのではないかと思います。
【プロフィール】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。