今年も3月11日を迎え、地震の恐ろしさ、備えの大切さについて思いをはせる人も多いだろう。しかし、いざ、「ちゃんと防災を考えよう」と思っても、「何から手をつければいいのか?」「意外とお金かかる?」と気持ちが萎えてしまう人もいるかもしれない。そこで、国際災害レスキューナースの辻直美さんが「なるべくお金をかけない備え方」を解説する。「水」と「トイレ」の対策を紹介した前編に続き、後編では「落下対策」「光」「モバイルバッテリー」について解説する。【前後編の後編。前編から読む】
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防災を行ううえで大切なのは「優先順位」。一度に完璧に備えようと気負うのではなく、「自分にとって何が大切か」を考えて、そこに手当てをしておくことです。
生きていくために必要な水、避けられない排泄に関するトイレの優先順位は高く、まず備える必要があります。この2つが押さえられたら、落下対策、光、モバイルバッテリーの3つも備えておくべきです。
100均でできる落下対策
大きな地震が発生すると、家中のものや家具が落ちたり、倒れたり、移動します。場合によっては、テレビや電子レンジといった重い家電が飛んできます。命を守るため、そしてすみやかに日常にもどるため、室内の落下対策は必要です。
ここで活躍するのが、100均のアイテムです。最近では、100均に防災コーナーが設けられていたりして、ラインナップも充実しています。