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100均商品も活用した“お金をかけない防災対策” 数千円の備えで数十万円の出費を抑えられる

 100均をフル活用する一方で、「ここは!」というところはお金をかけてほしいと思っています。たとえば、棚の扉につける耐震ラッチや引き戸ストッパーなどの金属製の部品が含まれるグッズは、1000~2000円程度のものを選びましょう。劣化や精度への安心感が違います。

 2018年6月18日に起きた大阪府北部地震で、私が住むエリアは震度6弱。わが家のキッチンは調味料のボトルが4本倒れただけでした。

 一方、同じ間取りのお隣さんは棚から食器がたくさん落ちて割れてしまい、大変な状態になっていました。リビングなども含めて、現状復帰に60万円ほどかかったとも聞きました。

 数千円の備えで、数十万円もの出費を抑えることができる。防災はいざというときの“保険”でもあるのです。

電灯も100均で十分

 光がないという状況は、人を不安にさせるものです。また、被災直後、暗闇の中を移動して、ケガをしてしまう、ということも少なくありません。足に大きな負傷を負うと、その後の避難や復旧に大きな影響が出てしまいます。

 懐中電灯を用意しているお宅は多いかもしれませんが、理想は一部屋に一つ、一人に一灯。でも、しっかりとしたものを揃える必要はありません。100均で売っているもので十分です。広く灯せるランタンタイプ、移動時に便利なヘッドランプが便利です。

ランタンとヘッドランプ

ランタンとヘッドランプ

モバイルバッテリーは大容量タイプを

 被災時、情報を集めるのも、大切な人と連絡をとるのもスマートフォンです。「命綱」ともいえるスマホですが、電池が切れてしまったら終わりです。

 避難所には充電スポットが設置されることがありますが、コンセントの数が限られます。充電の順番をめぐって言い争いが勃発することもしばしば。だからこそ「モバイルバッテリーがある」という事実は、被災直後の混乱時、心の安寧につながります。

 100均でもモバイルバッテリーが1100円ほどで売られていますが、容量は決して十分ではありません。

 電気の復旧まで、どれだけ時間がかかるのかわかりません。長引くことを想定し、4~5回フル充電する可能性を考えると、20000mAhはほしいところです。理想を言えば、家族1人に1台用意し、ソーラー充電ができるタイプがあるとなお安心です。

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