スマートフォンやパソコンを使用していると、しばしば「システムアップデート」や「ソフトウェアアップデート」などといった形で、OSのバージョンアップを促す通知がなされる。アップデートを実行することで不具合が修正されたり、新機能が追加されたりするなど、セキュリティを高めるためにも重要なものだ。にもかかわらず、アップデートをしないまま使い続けているという人たちがいる。そんな“アップデートをしない人々”の事情に迫る。
スマホやパソコンのOSのアップデート作業では、再起動を繰り返すなど、時間がかかることも少なくない。それが煩わしいからという理由で、アップデートを回避するという人は少なくないようだ。会社員Aさん(30代男性)はこう話す。
「スマホのアップデートは、深夜など使用しない時間帯に実行するようにしていますが、パソコンの場合、結構時間もかかるし、アップデートの途中で何らかの不具合が起きてしまうこともあり、基本的には“終わるまでつきっきり”じゃないと不安です。
以前、パソコンのOSのメジャーアップデートで5時間くらいかかったことがあって、それ以来、アップデートにはものすごく時間がかかってしまうのではないかと思ってしまうので、なかなか踏み切れないんです。ネットで実際にアップデートをした人のレポートをみても、それぞれ違う。結局、実際にどれくらいの時間がかかるかわからず、仕事中には絶対に無理だし、OSのアップデートで休日を潰すのもイヤ。そんなこんなで、強制的にアップデートが必要になるまでは、放置するようになりました」(Aさん)
メジャーとマイナー
OSのアップデートには、大きく分けて「メジャーアップデート」と「マイナーアップデート」の2種類がある。
「メジャーアップデート」は大きく改良されるアップデートで、新機能の追加や大幅な性能向上、見た目や操作感の変化などを伴うことも多い。また、アップデート後のOSに対応していないアプリについては、使えなくなることもある。一方、「マイナーアップデート」は不具合の修正などの小規模なバージョンアップ。基本的には、見た目や操作感などは、ほとんど変化しない。