「『私、仕事が忙しくなりそうだからカスミさんに色々とお願いしちゃうかも』と“仕事を押し付けてくる宣言”をしたんです。誘ってきたのは彼女のほうなのに、行事が大変だと思ったら逃げるような態度はよくないと思います。仲良しでいたいと思っていただけに、とてもショックでした……」
カスミさんは現在、役員の中から新しくママ友になれる人がいないか探しているそうだ。カスミさんがママ友関係を重視するのは、幼稚園の情報は子供の話や園からのお便りを待つより、ママ友同士の口コミのほうが情報が正確で早いからだという。「コロナ禍で控えていたリアルでのママ友付き合いが復活しそうで、嬉しいような面倒なような……。複雑な心境です」と話していた。
コロナ禍で中止・縮小されていた行事があちこちで復活し始めるなか、園や学校での保護者会やPTAの活動に時間を割くのが難しいと感じる保護者は多いのではないだろうか。近年は「PTA不要論」も喧しく、「PTA活動の代行・外注」サービスが登場するなど、保護者のボランティアに頼る従来の仕組みを見直す動きも出始めている。園や学校側も世の中の流れに合わせて柔軟に対応していってほしい。
【プロフィール】
吉田みく（よしだ・みく）／埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。趣味はドライブをしながら道の駅を巡ること。
