時に警察を呼ぶ羽目にもなる“トイレ籠城”
トイレで寝てしまった客への対応も一苦労だ。居酒屋での勤務経験がある40代男性・Bさんが、対応の実情を明かしてくれた。
「酔っ払った人がトイレで寝込むというのは“居酒屋あるある”。たいていお客さんから教えてもらって発覚します。トイレがひとつしかない店で占有されると、こっちも死活問題です。吐瀉物にまみれながら寝ている人もいましたよ。
起こしても起きない場合は、警察に引き渡します。その後、掃除もしなければならなくて大変。お店によっては、吐瀉物の掃除をすることになったら、汚した人に罰金制を設けているところもありますね。“トイレ籠城”がどれだけ迷惑か知ってほしいです」
Bさんは、同伴者の“他人事”の態度も気になったことがあるという。
「4人で来た男性客の1人が、トイレで寝ていたんです。すると、仲間内で動こうとせず、こちらに『何とかしてくれ』『仕事のうちだろ?』と言ってきて……。できるだけ自分たちで対応してもらいたいのが本音です。別料金をもらいたいくらいでした」(Bさん)
サービス品が必要以上に減っている
飲食店に勤務する30代女性・Cさんも、トイレを汚す客は多いと実感している。「汚してしまうのは仕方ないこと」と前置きしたうえで、「次に使う人のことを考えてほしい」と声を大にする。
「もちろんトイレ掃除は店側の仕事。だけど、“誰かが掃除してくれるから、汚く使ってもいい”という認識は違うんじゃないかと思います。
汚してしまうのは仕方ないとして、みんなが使うものなんだから、自分でできる限りササっと拭き取ったり、落ちた髪は拾って捨てるぐらいでもいいんです。自分が汚いトイレがイヤなんだったら、次の人だってイヤなんですよ。対応しきれないなら放置しないで報告してもらえるだけでもいいんです」