スマホを取り出さなくても連携することで、さまざまなことができる「スマートウォッチ」。メールやSNSの通知、キャッシュレス決済、音楽視聴、健康管理など、その機能は多岐にわたり、生活に欠かせないという人もいるだろう。だがその一方で、買ったはいいもののいつの間にか使わなくなったという人たちもいる。当初は便利だと思って購入するわけだが、なぜ使わなくなったのか? どこに誤算があったのか? スマートウォッチから離脱してしまった人たちに実体験を聞いた。
「通知」から逃れられない感覚
IT企業勤務の40代男性・Aさん。購入当初はスマートウォッチの使い勝手の良さに満足していたという。
「スマホをいちいちカバンから出したり持ち歩いたりするのは面倒だなという思いから、スマートウォッチを買いました。購入してしばらくは、散歩中に音楽を聴いたり、ちょっとした決済もできるのは便利だなと思っていました」
スマートウォッチを気に入っていたAさんだが、徐々に使わなくなった。「通知」の存在が大きかったという。
「最初はスマホがなくてもメールやLINEの通知がわかって、これはいいと思っていたんですけど、腕に着けている分、どこでも逃れられない感じがスマホよりも強くて……。早々に通知がストレスになりました。オフにしてもデバイスは体から離れていないので、オフって感じがしないんですよね。
結局、この通知機能がいらないなら、スマートウォッチを使う必然性があまりないと思うようになり、普通の腕時計に出戻りました。正直、解放感がありましたね」(Aさん)