それぞれは個別のことをしていても…
大学3年生のBさん(20代女性)は、オープンワールドRPG『原神』をプレイする際、作業通話という存在に「救われている」という。
「キャラクターや武器などのレベルを上げるために突破素材を集める必要があるんですけど、それが大変なんです。あちこち歩き回ったり、敵やボスを倒したり……、一人でやっていると結構しんどい。ゲーム自体は楽しくても、この作業が地味に苦行なんですよね。だからリアルの友人と作業通話してプレイしたり、Xで作業通話をしながら素材集めをしてくれる人を募集したりすることもあります」
素材集めだけでなく、通常のプレイでも作業通話することは少なくないという。
「相手の世界で一緒にプレイするマルチプレイも好きですが、お互いそれぞれ『原神』をプレイしながら作業通話するのも楽しい。『ここのストーリー最高』、『ギミックがわかんないんだけど』、『ここに宝箱ある』という感じの会話をしています」(Bさん)
無言でもつながりを感じられる
同じく大学生のCさん(20代男性)は、大学のレポート作成時に友人と作業通話を用いることがあると明かす。
「一人だとなかなかやる気が出ない。お互い無言になることもあるけど、『あいつもやってるかな』と思うことで机に向かえます。例えば深夜なんかだと、リアルでわざわざ集まるのは難しい。実際に集まらず、それぞれの居場所で、通話という形でゆるく“リアル”につながっているぐらいが心地よいです」(Bさん)
コロナ禍を経て新たなコミュニケーション文化が広がってきているのかもしれない。(了)