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【増税メガネ批判を甘く見てはいけない】税負担への反発が大事件に発展した歴史 西洋では独立・革命の契機に、日本では「斬首」の例も

 江戸時代の農民は平成・令和の有権者とはおよそ異なり、為政者の不正に対してはっきりと「ノー」を突きつけ、命を奪われるのは覚悟の上だった。結局は一揆は平定され、老人や女子供に至るまで、籠城した大半が殺されることとなったが、彼らの死は無駄ではなかった。原因が原因だけに、乱の平定後、幕府は松倉勝家の罪は明白として、切腹を許さず、罪人として斬首刑に処した。一国の藩主に対する処罰としては異例の厳しさだった。

 島原の乱一つを例にとってみても、現在の日本では政治家も有権者も、先人の爪の垢を煎じて飲むべき人間が多すぎるのではないか。

【プロフィール】
島崎晋(しまざき・すすむ)/1963年、東京生まれ。歴史作家。立教大学文学部史学科卒。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集を経て現在は作家として活動している。『ざんねんな日本史』、『いっきにわかる! 世界史のミカタ』など著書多数。近刊に『featuring満州アヘンスクワッド 昔々アヘンでできたクレイジィな国がありました』(共著)、『イッキにわかる!国際情勢 もし世界が193人の学校だったら』などがある。

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