新年度を控え、物件選びに奔走する人が増えるシーズン。立地や間取り、家賃といった「条件」に目が行くなか、手入れのしやすさやライフスタイルの観点から「畳はイヤ。フローリング一択」という人も増えているようだ。
とはいえ、「フローリングならどれも大して変わらない」と考えるのは早計だ。フローリング物件に引っ越したはいいものの、細かい部分をしっかりと確認していなかったため、住み始めてから日々の生活にストレスを感じたことがある人たちもいる。そんな当事者たちの声は、今後の物件選びの参考になるだろう。いくつか紹介しよう。
床を歩くと床がふわふわとたわむ感じがする
メーカー勤務の20代男性・Aさんは、学生時代に住んでいた激安ワンルームが畳だったため、フローリングライフに憧れていた。社会人になり、念願のフローリング物件に住み始めたが、「なんか違った」と振り返る。
「物件探しでは、『とにかくフローリング!』というのを優先。そのなかで、家賃や場所など条件に合うものを探しました。そして不動産屋さんにすすめてもらったのが、築年数は40年となかなかの古さだけど、中は全部リフォーム済みという物件。内見にも行き、いいじゃん!と即決しました」
ウキウキで住み始めたAさんだが、床を歩くとふわふわとたわむ感じがすることに気がついた。
「なんだろうと思って不動産さんに聞いてみたら、フローリングの柄を印刷したシート状のものを床の上に貼ったクッションフロアというやつでした。少しだまされた気がしましたが、安いんだからと自分を納得させました。そのうち気にならなくなりましたしね」(Aさん)