吉田みく「誰にだって言い分があります」

「会費は払ってもいいけど活動する余裕がない」 PTA未加入の40代女性が息子の卒業時に感じた後ろめたさ

PTAからの「卒業記念品」をめぐる議論は絶えない(イメージ)

PTAからの「卒業記念品」をめぐる議論は絶えない(イメージ)

「我が家が未加入とはいえ、子供がPTA主催の行事に参加できないなどの区別をされたことはありません。卒業記念品のマグカップもいただきました。会費を払っていないので申し訳ない気持ちにはなりましたし、活動に参加すべきだったかと悩むこともありましたが、やはり今の私の仕事の状況では難しく、中途半端に参加したほうが迷惑だったと思います。会員の保護者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです」(ミサキさん、以下同)

 PTAに加入しないことで、平日は仕事に専念できるメリットがあったが、保護者同士の繋がりが作れなかったり、学校や地域の情報を得る機会が少なかったなどのデメリットも感じたそうだ。

「私は会社員、立場が違います」

 来年度も未加入を選択するつもりだったが、先日、実母から「PTAに参加すべきだ」と言われてしまったという。

「『PTAは面倒なこともあるけれど人との繋がりができてメリットもある』『会費を払わずに記念品をもらうなんて』『子供がかわいそう』などと指摘されました。母の言い分もよくわかりますが、フルタイムで仕事をしていますし、簡単に休める仕事ではありません。私の代わりに母がPTA活動に参加できるか聞くと、『それはあなたがやるのよ!』と怒られてしまいました。母は専業主婦、私は会社員、立場が違います」

 過去にはPTA活動はせずに会費だけ納めることも考えたものの、「会員になれば子供が在校中に最低1年間は何らかの役職が回ってくる」と聞き、二の足を踏んだそうだ。

「ネットニュースで卒業記念品問題の記事を見た時、様々な意見が飛び交っていることを知りました。熱心にPTA活動をしている人からすると、未加入者は対応に困る存在なのかもしれません。この件を知るまで、記念品を渡すか否かで議論されていることすら気付かなかったです。それなら記念品を受け取らなくてもと思うのですが、子供が悲しみますよね。実費が請求されれば、もちろん支払う気持ちはあるのですが」

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